Takahiro Izutani

レ・ミゼラブルを見てきましたよ。

遅ればせながら現在公開中の映画「レ・ミゼラブル」を見てきました。ミュージカルという事とかなり音楽の分量が多いという程度の事前情報だけで見に行ったのですが、最初から最後までほぼ全編歌いっぱなしでしたので二時間半のミュージックビデオを見たような感覚になりました。

さらにこの映画では役者が自分の芝居のペースとテンポ感で歌ったテイクにあとかぶせでオーケストラをあてており、完全にドライな声にきっちりミックスされたオケがのって同期しており、既存の先録り口パクあわせのミュージカル映画とも舞台のミュージカルとも違うので何とも不思議な感覚になってしまいました。この奇妙な感覚にさせられたせいでストーリーに集中できず「これどうやって同期してんだ?」なんて事ばかり考えながら見るはめになってしまいました。エンドクレジットにStage Pianistという表示があったのでようやく仕掛けがわかったのですが、芝居を見ながらバックステージで伴奏してくれるピアニストの音を役者がイアホンでモニタリングしながら歌い、録音されたピアノをオケに差し替えてるとのことでした。

しかし普通に交わしている会話がずっと歌になっていてさらに三人目の歌が絡んできて最後は三声できれ〜にハモリになったりするとあまりの違和感で笑ってしまいそうになりました。また通常ミュージカル映画では芝居のシーンと歌唱シーンが交互に入り、現実とファンタジー部分をそれぞれ担っていますが、この作品では全てが現実感覚のまま虚構みたいなもので、ある意味「歌で会話する世界」という異次元の話みたいな事にもなってますw 手法が斬新ゆえに見る方の順応力も問われますね。
こっちはメイキングです。役者さんは音聴きながら芝居できるからやりやすかったとのこと。