Happy Family 20131221 いわいづつ (Feu de joie) at Club Goodman Akihabara Tokyo
12/21はHappy Familyの今年最後のライブでした。「変拍子で踊ろう」は90年代から続いているRuinsで活躍しているドラマー吉田達也さん主催のイベントです。今回はその吉田さん率いる是巨人と若手ながら各所で話題のsajjanuと3バンドでの共演でした。
sajjanu
この動画の演奏を見ての通りで、超絶的で複雑怪奇な1曲/45分の演奏でした。10秒ほどの細かいピースを延々と積み上げていくような演奏で、全くもってどうしてこれを記憶できるのか謎です。記憶力がよいというのは優秀なプレーヤーの重要な条件だと思っているのですが彼らはその意味だけでも天才的なレベルに達していると思います。かつて90年代には超絶技巧的な作曲と演奏を駆使するTipographicaという伝説のバンドが存在したのですが、自分がTipographicaの中であまり好きになれなかった部分、譜面くささ、インテリくささといった部分を全部取っ払った完全なストリート発のギターバンドこそがこのsajjanuです。その上センスもテクニックも最高です。この日の演奏では複雑怪奇な演奏の中に5分近くもあるような長いブレイクをいれたり、暗闇の中赤色灯を回転させながらトランス状態で10分以上も反復フレーズを続けてキッカケ無しにピタッと止まるという神業も披露してくれました。まさに記憶力超人です。
是巨人
吉田達也さん、鬼怒無月さん、ナスノミツルさんというそれぞれRuins、Bondage Fruit、Altered Statesというリーダーバンドで活躍するベテランの凄腕ミュージシャンが集まってプログレっぽいプログレをやるバンドです。とはいえ是巨人はこのお三方にしてはかなりライトで演奏も余裕を持った感じです。上記のそれぞれのリーダーバンドの演奏を見た際にはそれこそ神が舞い降りたような鬼気迫る瞬間を何度も体験した事があるのですが、最早そういった経験を踏まえたあとの「達人同志の演奏を通じた語らい」とでもいったような余裕の安定感でした。
今回は三バンドがちょうど一世代づつ違っていて、若い順に演奏していくような形になりました。こんなニッチなジャンルのイベントで会場が満杯だったのは広い世代のオーディエンスにアピールできたからかもしれません。非常にありがたい限りです。
ということでHappy Familyは来月からニューアルバムのレコーディングに入ります。またその模様もちょくちょくお知らせしていきます。
sajjanuの3人と。左からエーちゃんさん、おれ、コーハンさん、森川さん
是巨人の吉田さん鬼怒さんと